ワイナリーレポート

 ワイナリーレポート
「収穫を終えて」


椀子(マリコ)ヴィンヤードの園田です。
今季のブドウの収穫をすべて終えて、ようやく人心地がつきました。


ブドウ栽培は一年を通して気の休まるところのない作業が続きますが、ワインの出来を最終的に決める収穫時期は、胃が痛くなるほどのプレッシャーを感じます。
日々の収穫に追われながらも、畑を歩いてブドウの状態を見ながら果粒を食べ、天気図とにらめっこし、週間予報を気にして、醸造の日程を考慮しながら、最善の収穫日を探ります。特に今年は、全国的に9月中旬から悪天候が続き、収穫日を一日でも遅らすと大きな痛手となる可能性がありました。


日照不足にあえぐ中、一日でも長く房を木にぶら下げておいて熟させてやりたいという思いと、これ以上病害が広がってしまうとブドウの品質の低下を招き、また収穫の手間が倍増してしまうという現実とのせめぎ合いでした。
傷んでしまった果粒は、そのまま醸造をするとワインに影響が出てしまうために収穫の段階で取り除く必要があります。今年は特にこれに苦しみました。
実際に時間当たりの収穫速度を計算してみると、病気の出ている区画と健全な区画では5~7倍もスピードが変わってしまうので、その後の収穫予定にも大きく影響を及ぼしてしまうのです。


そんな、一日を逃すと大きな痛手となるブドウの収穫は、理想を言えば収穫をすると決めた区画はその日のうちに収穫を終えてしまいたいものです。
しかし、我々スタッフと常時お願いしているシルバー人材の限られた人員ではなかなかそうもいきません。そこで例年椀子(マリコ)ヴィンヤードでは収穫祭を実施し、収穫ボランティアの方々を募集して作業のお手伝いをいただいております。



今年は計9回(白品種2回、赤品種5回、追加募集2回)の収穫祭を開催しました。大変あり難いことに、今年も地元や県内外からたくさんの方々(一日に70名ほど)に参加していただき、雨の日はカッパを着ての収穫や冷たい風の吹く日もありましたが、大いに助けられました。きれいに晴れた日の浅間山を望みながらの収穫は本当に気持ちがよかったです。



病果が多く、ボランティアの皆さまには苦労をかけてしまいましたが、おかげで何とか収穫を無事に終えられたことにスタッフ一同、心より感謝しております。ありがとうございました。


我々スタッフの情熱を注いだブドウでしたが、どうしても天候に大きく左右されてしまう農作物であるため、今年は百点満点のブドウとはいえませんでした。
しかし、ボランティアの皆様の細やかな手入れのおかげで、生き残った生命力の強いブドウからは、きっと強さと優しさを兼ねそろえた、よいワインができてくれることと信じております。



※収穫を終えた圃場(ほじょう)から浅間山を臨む


収穫終了とともに、また来季のブドウ作りが始まります。今年よりもさらに情熱を注ぎこみ、飲んだ方を思わずうならせるワインを造るのが我々の夢です。

ワイナリーレポート最新の記事

2017/09/01 ワイナリーレポート
『草刈り』
2017/08/09 ワイナリーレポート
椀子(マリコ)ヴィンヤード収穫ボランティア募集のご案内
2017/06/01 ワイナリーレポート
長野県塩尻市片丘地区の新ヴィンヤードで植樹を実施しました
2017/05/25 ワイナリーレポート
「皮むき」
2017/04/05 ワイナリーレポート
長野県塩尻市片丘地区の新ヴィンヤードで、石拾いのボランティアを実施しました