ワイナリーレポート

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「皮むき」


シャトー・メルシャン勝沼栽培課、園田です。
「冬の後にはすぐ夏が来る」なんて言われる山梨にも短い春が訪れ、ブドウの枝から可愛らしいピンクの新芽が出て膨らんできました。



冬の間の管理がきちんと行われていたのか、寒くて厳しい冬をブドウたちが今年も無事に越せたのか、それはこの芽吹きの瞬間が来るまでわかりません。畑のあちこちでまるでぽこぽこと音を立てるかのように次々に芽吹くブドウたちを見ると、我々栽培スタッフは嬉しくて堪らないのです。


さて、私が昨年まで働いていた長野県上田市の椀子(マリコ)ヴィンヤードもそうでしたが、こちら山梨県甲州市勝沼にある城の平ヴィンヤードも、昨年は秋の長雨の影響で病気が発生して大いに苦しみました。
今年は何とか健全に熟したブドウをたくさん収穫できるように、と我々栽培スタッフは様々な取り組みを冬の間からしてきました。
そのひとつが『皮むき』です。



『皮むき』には様々な目的があります。皮の中で越冬する病害虫を排除することが大きな目的ですが、他にも眠っていた芽を出させることで樹形を矯正するための枝を作るためであったり、休眠期に散布する農薬をしっかりと効かせるためであったりと様々です。


他の一般的な樹木に比べて、ブドウはとても皮のむき易い植物です。特に今回我々が重点的に皮をむいたカベルネ・ソーヴィニヨンは、私の経験ではとても皮のむきやすい品種ですが、その分害虫も奥まで潜り込みやすい性質があるように感じます。幾重にもなっている皮をむいてカイガラムシを駆除していきます。


いくらむき易いと言っても、一本一本手作業でむいていくのは大変に骨の折れる仕事なのです。しかし少しでもブドウ品質、ワインの仕上がりが良くなることを祈りながら、また同時に木がこれからも健全に生きていけるように、と入念に手入れをしながら作業していきます。



これまで齢を重ねてきた黒々とした荒皮をはいでやると、つるりとしたまさに肌色の綺麗な木肌が見えます。少しだけ寒そうにも見えますが、重いコートを脱ぎ捨てて一回り細く見えるブドウの木、その一本一本に我々の愛情はちゃんと伝わったことでしょう。 山梨の短い春はすぐに終わり、間もなく夏が来ることでしょう。我々栽培スタッフも徐々に薄着になりながら厳しい夏を迎える準備をしています。

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